お皿やお茶碗など、どこのご家庭にも必ずある器ですが、陶器、磁器、ガラス、プラスチック、木製品などいろいろな素材のものを使い分けていると思います。
その中でも割合が多いのは陶器と磁器ではないでしょうか。
みなさん、陶器と磁器の違いって知ってますか?あまり意識しないで使っているかもしれませんね。
今回は陶器と磁器の違いと見分け方、電子レンジの使用についてご紹介したいと思います。
陶器と磁器の違いと特徴
陶器と磁器の一番の違いは主な原料の違いです。「陶器は土もの」「磁器は石もの」と区別されます
陶器 | 磁器 | |
主原料 | 土:陶土(粘土) | 石:陶石を粉砕した石粉 |
焼成温度 | 800度~1200度 | 1200度~1400度 |
吸水性 | 水が浸透するが、釉薬をかけて水を通りづらくしている | ほとんど水を通さない |
色合い | 淡い色、土の色 | 純白色 |
透明度 | なし(光が透過しない) | あり(光が透過する) |
素地 | 焼きがやわらかく厚みがある、質が荒く多孔性 | 焼きが硬く薄い、質が緻密で気孔が少ない |
叩いた時の音 | 鈍い「コンコン」という低い音 | 金属的な「キンキン」という高い音 |
熱伝導率 | 低い | 高い |
陶器と磁器の見分け方
素人でも簡単に陶器と磁器を見分ける方法をご紹介します。
見分け方はこの3つ
「色と質感」「音」「透過性」
これさえわかっていれば、簡単に見分けることが出来るんです。
では詳しく説明していきたいと思います。
素地の色と質感
基本的には、素地の色と質感でほとんどわかります。
器をひっくり返して、裏側の高台を見て下さい。
高台とは器の裏側の底の丸い輪の部分です。
陶器は高台の色が茶色く、ざらざらとした肌触りです。
磁器は高台の色が白く、つるつるとした肌触りです。
見た目的には、陶器は和食器、磁器は洋食器に多いです。
陶器は優しいぬくもりのある素朴な風合いでやわらかいイメージ、磁器は白く滑らかでガラスのような硬いイメージがあります。
音
陶磁器を軽くたたいてみて下さい。
陶器は「コンコン」という鈍く低い音、
磁器は「キンキン」という金属的な高い音がします。
磁器は焼成後、半ガラス質となるため高い澄んだ音がします。
透過性
陶磁器を日光や電気などの光にかざしてみて下さい。陶器は透けませんが、磁器は透けて見えます。
磁器は硬度が高いため、薄手のやきものを作ることが出来ます。
薄いので光にかざすと透けてみえます。
陶器では薄手のやきものは作れませんので、透けて見えることはありません。
厚くて重いものは陶器、薄手で軽いものは磁器と判断して間違いありません。
陶磁器は電子レンジで使ってもいいの?
<陶器>
陶器のものは短時間なら電子レンジを使用しても問題ありません。
ただし、強度が低いため繰り返しの使用により少しずつ素材が劣化し、ひび割れなどが起こります。
お気に入りのものや、高価で大切にしているものなどは、電子レンジの使用は避けたほうがよいでしょう。
<磁器>
磁器のものは電子レンジを使用してもほぼ問題ありません。
ただし、金やプラチナの金属装飾のあるものは電子レンジに入れるとスパークを起こしてしまうので使用出来ません。
日本の有名な陶磁器
<有名な陶器>
美濃焼、瀬戸焼、唐津焼、益子焼、信楽焼
<有名な磁器>
有田焼(伊万里焼)、九谷焼、波佐見焼
陶器は土の持つ素朴な温もりが感じられ、
磁器は滑らかで洗練された印象を感じられます。
それぞれに美しさと良さがありますよね。
まとめ
陶器と磁器の違いと見分け方、電子レンジの使用についてご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
意外と簡単に見分けられるポイントがいくつもあります。
これでもう陶器と磁器の見分け方はばっちりですね。
ぜひご自宅の陶磁器をチェックしてみて下さい。